とかいう感もなくはない機体ですから、年を経るに従って色々な改修が施されていきます。F型からは独特の楕円翼が生産性の高い直線テーパー翼になり、P型からは段差のない独特の機首形状を導入。エンジンはDBとユモを行ったり来たりした挙句にH型ではJumo 211を装備することになります。結局このH型が爆撃隊の主力として緒戦を戦い抜き、Battle of Britainで限界を露呈したりするわけなんですが、まぁそれはそれ。
さて、Squadron/Signalの“Rumanian Air Force, the prime decade 1938-1947”では「1937年のARR爆撃隊は、近代空軍の爆撃隊というよりは旧式機の巨大な博物館であった。」とバカにされているARR爆撃隊ですが、その後局面を打開しようとしてフランスからBloch200とかPotez543とかを買い込んで更に博物館っぷりを増大させてしまいます。これを一気に入れ替えるために導入された第一弾がサヴォイアSM79のノーム・ローヌ換装版であり、第二弾として導入されたのがこのHe111Hでした。