WWII期のソヴィエト赤軍空軍機の塗装(前編)

 BSなんちゃらはFSなんちゃらが類似色で…とかRLMなんちゃらは実はRLMなんちゃらと同じでクレオスのなんちゃらとなんちゃらを何対何で混ぜると…とかいう会話を尻目に、「ああ、あのいかにもロシアって感じのグリーンね。」みたいなアバウトな姿勢がまかり通っていた感もあるソ連機の塗装。しかし連邦崩壊後に出てきた資料やら近年の近年の研究やらの結果、どのような塗装が指定されていたかについては相応の成果がまとまってきているようです。でもって、じゃあそれで実際の塗装がきちんと説明できるのかというと、なかなかそうも行かない辺りがソ連の奥深さではあるようですが…。


1.資料

 基本的な資料本は“COLORS OF THE FALCONS. - Soviet aircraft camouflage and markings in World War II (2006, J. Hornat & B. Migliardi)”(以下CotF本)個々の機体についての例などはあまり豊富ではないのですが、一通りの流れは抑えていますし、何より

 西山洋書のバーゲンで安く手に入った

というところがポイントです。実は世の中には更に分厚い(従っておそらく更に詳しい)“Soviet Air Force Fighter Colours, 1941-45 (2003, Erik Pilawskii)”なんていう本もあるんですが、まぁちょっとお高い($50くらいですから手が出ないってことはないんですが…)のと、どうも戦闘機に特化しているらしいこともあって未入手。ただ、当サイトからも(勝手に)リンクを張っている“Modeling the Aircraft of Soviet VVS 1917-50”(以降“modeling VVS”)では結構この本からの情報と思しき解説が豊富に載っています(というか、同書の著者が実際に寄稿していますし、トップページには広告まで貼られてます。)から、まぁこの2つを対照しながら見ていくということで、ひとまずはまとめてみたいと思います。

 また、どちらの資料も色調の説明にはUS Federal Standard 595の近似色を用いて説明しているわけなんですが、これが実際どういう色かについてはIPMS StokholmのサイトにあるUrban's Colour Reference Chartsがお奨め。兎に角実際の(といってもモニタの設定やら何やらに影響されるのはお約束ですが)色が参照できるばかりか、ハンブロールやGSIクレオスの近似色まで掲載されている労作です。もう一つお奨めなのはJ-Aircraft.comにある、FEDERAL STANDARD 595B COLORS。此方は市販塗料との対応はない代わりにRGBやCMYKでの表示が揃っているので、PC上で手軽に作って見るのに便利。いや、それにしても便利な世の中になったもんです。


 2. 1940年以前

 1920〜30年代の塗装についてはあまり明確な規程がない(…のではなくて規程そのものが散逸してしまっているのかもしれませんが)ようで、CotF本では銀無垢や、灰色一色、または上面はDark Green、下面はLight GrayまたはPale Blueで塗られていた…とあっさり片付けています。上面の緑は3Bという色だそうで、どうも地上装備に用いられる4BOの前身のようなんですが、具体的にFS近似色などは書かれていません。CotF本によれば通常の(というのはつまり、色相的に緑から振れていないという意味のようです。)濃緑色で少しだけ青味がかっているのだとか。それじゃ旧海軍のD2なんじゃ…。でもまぁ同書に一枚だけ載っている3Bのカラー塗装図も実際そんな感じです。また、全面灰色の機体に使われているのはAE-9という塗料だそうで、FS(1)5630相当と言われています。

 さて、1930年代の末になると、スペインやノモンハンでの戦訓から、迷彩についてもっと検討すべきではないかという気運が高まってきます。ひとまず1940年の5月末に国防委員会から指示が出され、今後生産する飛行機には上面Grass Green、下面Light Blueの塗装を施すべしとされ、上面用のGrass GreenとしてはA-19F、Light BlueとしてはA-18Fという塗料がそれぞれ指定されます。A-19Fについては陸上機材用の4BO(要するにソ連の戦車に片っ端から塗られている“アレ”なんですが、どうもこの辺りの資料によると、後で述べるように良く模型に塗られている濃緑色よりはかなり明るい色のようではあります。)とほぼ同じ色なんだそうで、4BOの導入が30年代であることを思えば、どちらかというとA-19Fのほうがそれに合わせた可能性も大です。但し、4BOが半艶とされることが多いのに対し、A-19Fは完全にグロスなんだそうで。後に出てくるAMT-4がyellowish greenとされるのに対してこちらは明度こそ明るいものの色相的には緑そのもののようで「草色と言えば…まぁ言えなくもないかな。」などと微妙な記述がされています。しかし、一般的な感覚だと明るい草色といえばいわゆる黄緑なわけで、yellowishでないlight medium greenなんだけどまぁ草の緑だよと言われても些かイメージしにくいものはないでもありませんやな。

 また、A-18Fは“pure” pale blueだそうで、1941年以降に標準となるAMT-7に対して“deeper”とされていますから、明度が高いけれども彩度も高い、より鮮やかなlight blueということなのでしょう。冬季迷彩のI-153などに見られるかなり鮮やかな水色がそれではないかと思います。一方でAMT-7と同等とする記述や、後述の“modeling VVS”のように褪色するとAMT-7のようになるという記述もあり、色調そのものがあまり安定していなかったようです。これもA-19Fと同様、グロスだったそうです。

 注意すべき点はこの指示があくまで今後の生産機に対する指定なことです。それ以前に生産された機体についてはO/Hのついでに塗り直した機体については旧来のまま、またはGrass Greenのみを上掛けした可能性も高く、特に以前から3Bなどの緑/淡青系の塗装を施されていた機体についてはそのままであった可能性のほうが高いのではないでしょうか。

 ところが、“modeling VVS”辺りではこれと全く違った話になっていて、A-19FやA-18Fという名称は全く出てこない一方、すべての航空機用塗料はAII+色名という規格になっている(つまりAII GreenとかAII Blueとかになるわけです。)という話になっているようです。まぁFSカラーとの対応などを見ていると大体どちらも同じ色を言っているのであろうことは想像がつくので、まぁ実用上の問題はないんですが、些か釈然としないところはあります。AIIシリーズの各色とその近似色については“modeling VVS”のこちら(何故かトップページからのリンクでは辿れなくなっています。)をご覧下さい。あ、因みにAIIのIIはローマ数字で、要するにA2のことらしいです。ロシアには航空関係でRNIIとかNIIとかLIIとか本当に頭文字でIが2つ並ぶ機関があるので、紛らわしいんですが…。

名称近似色備考
A-18F Light BlueFS15466
A-19F Grass GreenFS14258
4BO GreenFS(2)4258陸上機材用、A-18Fとほぼ同色だが半艶
3B Green
AII BlueFS(?)5466またはやや彩度の低い色。経年変化等によりFS(3)5550に近くなる
AII GreenFS(?)4258経年変化等によりFS(3)4151に近くなる
AE-9 Light GrayFS(1)5630


3. 1940〜42年

 そんなわけでとりあえず上面草緑、下面淡青の迷彩が制定されたわけなんですが、そもそもスペインやノモンハンで得られた教訓が“単色ベタ塗りは目立ち易い”、“グロスだと目立ち易い”ということでしたから、当然このままで済むはずもありません。特にNII-VVS(空軍科学研究所)の内部には相当な多色迷彩原理主義者がいたようで、40年8月辺りからわざわざ実機(SB-2、I-16、I-153)に色々な迷彩を施して上空から目視と写真の両方で偵察するような実験までやってみた結果、

 5色くらい使って迷彩すると、ええ感じに背景に馴染みますねん

とかとんでもなく気合の入った(ある意味悠長な)結果を出してきます。この塗装についてもある程度制式化はされたようで、1940年の終わりには大型機には5色、小型機には3色の迷彩を施すような指示まで本当に出ているんだとか出ていないんだとか…。

 そんな動きに合わせてか新しい迷彩用塗料の開発も進み、Green系やLight Blue、Blackといった従来の色に加えてDark BrownやCreamといった塗料も開発されます。(恐らくこの辺りが“modeling VVS”で言うAII BrownやAII Light Brownに対応しているんだと思います。)特にDark Brown(時にEarth BrownとかTabaccoとかOchreと言った名称でも呼ばれているようです。)はMain Color註1)の一つとして認識されていたようで、4章でも述べるようにGreen系の塗料と組み合わせる迷彩色としてBlackの代わりに用いられているケースも多く見られるようです。新規に開発された塗料は最初の頃はグロスだったのですが、グロスは目立つという認識があったこともあり、AMTの略号で知られる一連のラッカー系の艶消し塗料に統合されます。AMTのAはAerolacquer、MはMattをそれぞれ表しており、Tが何の意味かは未だにわかんないんだとか。いいんですかねぇ、そんなんで…。因みにAMT系列の塗料はMattと言っても完全な艶消しではなく半艶程度であったのだそうです。

 また、この時期モスクワ近郊の第1工場では俗に“Factory No.1 Green”という何のひねりもない名前の濃緑色も試されています。これはかなり暗い緑色で、I-16の少数機に適用されたほか、同工場で作られたMiG-1やMiG-3の初期の機体にも使われたんだとか。CotF本では戦前の3Bと同色であった可能性も指摘されています。註2)この時期第1工場ではI-16は作られていない筈なんですが、修理とか試験とかで来ていた機体があったのかも知れません。因みにCotF本ではドイツ軍に鹵獲されてカラー写真の残っているMiG-3がこの色であったとしています。MiG-3には他にも濃淡2色の緑色による迷彩とされているものがあり、これもA-19FまたはAMT-4と、この“Factory No.1 Green”の可能性が高いのではないかと思います。

 しかしそんな感じでああでもないこうでもないとやっていたのがいけなかったのか、1941年6月には航空機産業に関する人民委員会(以下NKAP)とVVSの合同会議にスターリン御大が直々に列席され、「迷彩の件、3ヶ月以内に全て準備を終えるように。」と言明されてしまいます。もうこうなったら否も応もありません。塗装指示の制定だけでなく、塗料の開発、制式化、生産、配送などまで完了させなければならないことを思えば5色迷彩などあり得ない話で、結局、既に開発されているAMT系の塗料のうち、上面はAMT-4 GreenとAMT-6 Blackの迷彩、下面はAMT-7 Pale Blueとすることが決定され、全軍に通達されます。いやまぁ、御大の口出しがなくても、普通はそのくらいに抑えておくもんじゃないかと…。7月の前半にはもうその迷彩の機体が工場から出てきていたと言いますから、割と手回し良くやったもんではあります。この迷彩はどうも新規生産機分だけでなく在籍している全機が対象であったようなんですが、流石にそこまで手が回らなかったものか、以前の規程のままの塗装で飛んでいる機体や、それこそ灰色一色の機体なんかも多かったんだとか。

 また、AMT系列の塗料は本来非金属面に塗るためのものであったため、A-2xmで表されるエナメル系の塗料が別途開発されています。下表に示すとおり、基本的に同じ色であるはずなんですが、若干の違いが出てしまっている模様です。CotF本では特にFSでは明示していないものの、A-24mについてはAMT-4より暗かったとされる記述があり、“modeling VVS”でははっきりと異なるFSナンバーが示されています。MiG-3の一部などに胴体後部の木製部と金属部の境界で明らかに色の明度が変わっている写真がありますが、これももしかしたらAMT-4とA-24mの違いによるものかも知れません。また、A-28mも対応するAMT-7に比べると少しばかり緑がかった色であったとか。AMT系列が半艶に近かったのに対し、A-2xm系列は完全な艶消しであったとのことで、模型でそのまま表現すると金属部は艶消し、木製部は半艶というちょっと普通の感覚とは逆の塗装を施すことになりそうではあります。

色名CotF本による近似色Modeling VVSによる近似色備考
Dark Brown / Tabacco / OchreFS(3)0111FS(3)0111
Factory No.1 GreenFS(2)4058FS(2)4058
AMT-4 GreenFS(2)4151FS(2)4151
AMT-6 BlackFS(2)7038
AMT-7 BlueFS(2)5414〜5526FS(2)5550
A-24m GreenFS(3)4098〜4102AMT-4のエナメル版
A-26m BlackFS(3)7038AMT-6のエナメル版
A-28m BlueFS(3)5250AMT-7のエナメル版


註1ここで言うmain colorとは単に良く使われる色と言った意味ではなく、工場で生産した機体に施される正規の迷彩のことを言っています。要するに後述するような部隊で臨時に、または当地の植生に対して施される現地迷彩と区別する意味で言っているわけです。
註2とは言え、初期のI-16ならばそもそも3Bで塗られている可能性も大であり、3Bと“Factory No.1 Green”が同じものだとしたら何ゆえに殊更初期のI-16が“Factory No.1 Green”で塗られているなどという言い方が出てくるのか今ひとつ釈然としません。因みにカラー塗装図では“Factory No.1 Green”は3Bよりも更に(若干ですが)黒っぽい色で描かれています。ちょうど同じページの裏表になっているので比較しにくいこと夥しいですが…。





4.当然、例外もある

 こうして紆余曲折の末に一律上面はAMT-4 GreenとAMT-6 Blackの迷彩、下面はAMT-7 Pale Blueということに決まったVVS機ですが、実際にはなかなかそうはいっていないことも現実です。理由は3つあり、1つは少数ながら指示そのものの行き違い、もう一つはこの迷彩が導入されたちょうどその頃にドイツの侵攻やそれに伴う工場の疎開が始まって、結果塗料の生産や工場への供給がままならなくなってしまったこと、そしてもう一つは現地部隊における迷彩の存在です。

 最初の例としてCotF本ではゴーリキーの第21工場(つまりかのラボーチキン設計局のお膝元ですが)の例を挙げており、そこで生産されたLaGG-3の一部は上面を5色の迷彩に塗装されたとあります。前に書いたように、どうもNII辺りの内部には多色迷彩原理主義(乃至は単なる多色迷彩フェチ)な一派がいるようではありますから、指示の行き違いと見せかけてその実その辺りの蠢動だったり、単に多色迷彩の実験が続いていただけかも知れません。実際、1943年のNKAPの塗装指示では上面3色迷彩が大々的に導入されており、多色迷彩へのベクトルが1941年のAMT-4/-6迷彩の発令後も相応に残っていたことを伺わせます。

 塗料の払底はもうあちこちで起こったようで、旧来のA-19Fや陸上用の4BOでもとにかくあるものが使われたようです。Il-2などに良く見られるようにAMT-6 Blackの代わりに前述のDark Brownを用いたものも良くみられたようです。また更に前の3Bと思しき塗料も使われており、単色で塗られるケースもあれば、AMT-6の代わりにA-19FやAMT-4と組み合わせて使われるケースもあったんだとか。また、迷彩が間に合わずに灰色のままだった機体にAMT-4などの緑色で雲形迷彩を施した例もあるんだそうで、一件冬季迷彩風に見えても良く見ると迷彩パターンがしっかりしているような機体はこの塗装である可能性も高いんだそうです。

 また、特に有名な例としてサラトフの第153工場などではAMT-4が払底した結果、周辺の車輌工場から失敬…もとい、調達してきた俗にTractor Greenと呼ばれる非常に明るい緑色を使用しており、当時生産されていたYak-1やYak-7に適用していたとのこと。近似色としてはFS(2)4552とか4666とかになっていますから、相当に明るい色だったことになります。迷彩効果は寧ろ高まったくらいであったと言われているようですが、どんなものか…新緑の季節とかならそうなのかも知れないですねぇ。FSナンバーの数字が大きいのはあくまで明度が高いのであって彩度が高いわけではないので、明るいからと言って鮮やかな色というわけでもないんですが、それでも模型に塗るには些か勇気が要りそうな気もします。

 現地迷彩についてはその性格上はっきりしたことは判りません。但し、1941年の指示では工場で施された元の塗装 (上述のmain colourですな。)に加えて、現地部隊のほうで当地の地面や植生状態に合わせた迷彩を水性塗料で施すことを推奨しており、この時期にも散見される3色迷彩や、ちょっと時期は下りますがコジェドゥプの機体として知られる白の01をつけたLa-5FNの複雑な迷彩などもこの結果ではないかと思っています。この時点ではmain schemeが緑と黒ですから、それにもう一色茶系や灰色系を加えるようなパターンが主だったのではないかと思いますが、想像の域を出ません。ただ、作る機体の配属戦区によって、その土地の気候などから自分で推定した色を足して塗れるというのも、モデラー的には結構おいしいシチュエーションではないかと思います。勿論、その土地の本当の植生や土質に合っていないと、

 貴様には本当のチェルノーゼムの色が判っておらぬわ!

とか一喝されてしまう恐れもなくはないですが…。

色名CotF本による近似色Modeling VVSによる近似色備考
Tractor GreenFS(2)4552FS(2)4666第153、18工場などで使用



5.では何色を塗る?

 ロシアの緑と言えば、以前ならばクレオスのグリーンFS34102(C303)で航空機も戦車もオッケーという感じで大変判り易かったんですが、これまで見てきたようにどうやら航空機用にしても車輌用にしてもどうやらそれよりは大分明るかったというのが最近の知見のよう。まぁそもそも4BOについては時期やロット、塗られてからの褪色などによって相当にばらつきがあるというのは以前から言われており、“modeling VVS”でも元の色はFS(2)4258近似としながらも経年変化で実にFS(3)4095くらいまで暗くなるとしています。まぁそれならC303だってその範疇には収まってしまいますやな。

 そういった意味ではその辺りの研究から出てきたと思われるクレオスのロシアングリーン1(C135)はA-19F/4BOとしてそのものずばりの可能があります。ただ、惜しむらくはつや消しなので、空モデルには使いにくいかも。また私的にはFS14258と比べるともうちょっとだけ灰味が足りないような気もします。とはいえ他にあまりベースとして使い易い色があるわけでもなく、経年変化を考えて暗めの色にするか、いっそ原色から調合するかルマングリーン(C64)といった辺りから茶色や灰色を混ぜ込んでいくのが正解かも知れません。

 これに対し、AMT-4についてはFS(3)4151が近似色となっていまして、先に挙げたIPMS Stockhormのチャートではクレオスのアメリカ軍機内色(C27/H58)を近似色としています。まぁ近似色の近似色ですからそのままというわけには行かないでしょうが…。また、本来AMT-4と同じ色として作られた(が結果的に暗くなってしまった)A-24mについては近似色をFS(3)4102とする説もあり、これだと先に挙げたクレオスのC303がそのものずばりということになります。AMT-4についてもC27/H58がちょっと…という人はC303をそのまま使ったり、C27/H58辺りに明度を合わせていくような感じで調色してみても良いのかも知れません。またハセガワのI-16やI-153(←SMERのOEMですな)では上面色にRLM83(C123)を指定しています。これも明度的に見てA-19FよりはAMT-4を想定した指定でしょう。それならそれでもう少し茶色味のある色が良さそうな気もしますが…。

 因みにハンブロールで指定している場合でも、キットによってMatt Grass Green(HU80)、Mid Green(HU101)、Mat Marine Green(HU105)、Dark Green(HU116)と何でもありの感があります。一応Yak、LaGG辺りのインストから拾ってきたんで基本的にはAMT-4用を想定しているんだと思いますが、時期も時期だけにA-19F/4BOやFactory No.1 Greenを想定しているものも混じっているかも知れません。

 下面のlight blueですが、AMT-7については旧来良く使われてきたクレオスのライトブルー(C20)辺りで良いんではないかと思います。割と彩度が低めなので、特にA-18Fとの違いを強調したい時には有効なんではないでしょうか。RLM65(C115/H67)も良くFS35414とかFS25526相当と言われていますから、良い線かも知れません。(というかこの一致ぶりからして、CotF本もまずRLM65類似という発想から近似色を決めてるんじゃないかという気もします。)A-18F / AII light blueについてはAMT-7に対して“deeper”との記述もあり、実際、現存するI-152bisのように相当に鮮やかな下面色も存在しています。一例として、エデュアルドのLa-7では下面色としてクレオスのライトブルー(C323)を指定しており、この辺りが一つの解かも知れません。あまりに鮮やか過ぎると思う人は、20番と適当に混ぜてやれば良いわけで…。

 dark brownについてはFS(3)0111が近似のようで、IPMS Stockhormのチャートではハンブロールの70番(Matt Brick Red)をお奨めしています。クレオスではそのものずばりは残念ながらなさそう。茶系のFSナンバーではブラウンFS30219(C310)が最も暗い色になるので、彩度が落ちるのを気にしなければそこから暗くしていくのも手でしょうか。尤も色調的には赤褐色(C131)辺りから調色していくほうが何とかなりそうな気もします。

 という感じで結局何を塗れば良いのやら、モデラー的にはあまり役に立たない話に落ち着いてしまったことをお侘びしつつ、次回へと続くのでした。



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