Hawker Hurricane Mk.I 夜間戦闘機型
<実機について>
夜間戦闘機と言えば、航法が大変で対爆撃機用に重武装が必要、おまけに敵の単戦もあまりいないから運動性が少々劣っても良いと言うことで寧ろ双発機向きの任務と言われます。極東の某国などは双発陸偵の改造夜戦のデビューまではB-17の夜襲を実質野放しにしていたくらいなもんです。しかし、特にBoB初期くらいまでのRAFでは寧ろ積極的に単戦も夜間戦闘機に投入しています。双戦の本命ボーファイターの数が揃わず、ブレニム軽爆の改造夜戦だけでは些か火力も性能も不足を感じていたんでしょう。
その後は昼間戦闘機失格の烙印を捺されたデファイアントの転用やボーファイター、モスキート夜戦などの双発夜戦の投入により単発夜戦へのニーズは減少していっている筈なんですが、Mk.IIcなども一部は夜戦に転用されているようです。
Hawker Hurricane Mk.I(後期型)
寸法諸元
12.20×9.55×3.99m(W×L×H)
全備重量
2,926kg
主機
Rolls Royce Merlin III (1,029HP)
最大速度
529.4km/h
初飛行
1935.11.3
最大航続距離
813km
武装
Browning .303 (7.7mm)機銃×8
<製作&塗粧>
ハセガワ1/72のMk.Iは全て金属翼、ロートル定速プロペラ装備の後期型で、Mk.IIbと機首パーツ、プロペラ、排気管などのパーツが異なっており、主翼はMk.IIbと一緒なので若干の修正が必要になります。Mk.Iの夜戦型も限定品で出ており、6連の排気管までメタルパーツでついています。ただし、排気管炎を視界に入れないための防眩板がコクピット前方についており、これは付属のプラ板(んなもんまでわざわざつけなくても…。)で作るようにインストで指示があります。
コックピットはシートベルトの追加以外は例によって殆ど素組です。防眩板は0.2mmのプラ板で作りましたが、ちょっとごつかったかも知れません。
キットの主翼はMk.IIb仕様なので、インストにも指示のある通り外翼の両側2挺の機銃の薬莢排出口(下面)を埋めるほか、翼上面のアクセスパネルのモールドも埋めてやる必要があります。また、例によって外翼上面の7.7mm銃孔付近がヒケているのは直さなきゃいけないのですが、その上に来るモールドはMk.Iでは復活させずにそのまんま消すことになります。後部胴体の羽布張り部との境界は面倒だったので修正しませんでした。黒塗りだから目立たないだろうと思って…。
塗粧は基本黒一色の夜戦塗装ですが、前出のMk.IIbと同時並行でやったこともあって、主翼上下面のラウンデルとフィンフラッシュ、機首の赤色の部分を塗装にしてみました。実機は単なる黒である英軍言うところの“ナイト”ではなく、夜戦用につや消しの黒“スペシャルナイト”で塗られていたとのことで、インストの塗装指示はつや消し黒(33)になっていますが、なんか消し炭みたいになりそうだし、デカールののりも悪そうなので黒(2)を吹いて、最後に半艶クリアーを吹いて整えることにしました。どうもデカールが劣化していたようで、胴体のラウンデル(4色も塗るのが面倒だったので…)、尾翼のマーキング(階級章を模したものだそうです。)、コードレターなど悉く砕けてしまいました。仕方が無いのでラウンデルと尾翼マークはまた塗装する一方、デカール替えで発売された「I.R.グリード」(←コードレターが同じ)を買ってきました。機体のほうはまたどこかの空軍にしようと思っています。
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